現地隊員レポート    「りる」第38号より

                                                    ブルキナファソ   T.M.
                                                             平成15年度2次隊
                                    
農業機械                                                                


『西アフリカの国、ブルキナファソ』

 始めまして僕は、15年度2次隊農業機械隊員の増田といいます。現在西アフリカのブルキナファソという国で活動と生活をしています。セネガル、ニジェールに比べて、まだ派遣が始まって間がないので僕は2代目の隊員です。

 まず任地の紹介をしたいと思います。この国には色々な部族がひしめき合っています。モシ族、プル族、デュラ族などの部族です。公用語はフランス語ですが、首都のワガドゥグはモシ族が多くモレ語という言葉を使います。プル族は北のマリ、ニジェールとの国境付近の砂漠に多く住んでいてフルフルデ語を使い、第2の都市であるボボ・デュラッソという都市付近にはデュラ族がたくさん住んでおりデュラ語という言葉での会話をよく耳にします。

僕の住むウンデは首都ワガドゥグとボボ・デュラッソを結ぶ舗装道路上にあり、どちらかというとボボ・デュラッソに近くに位置しています。デュラ族の次からは数的に大差がないようですが4番目に多いとされるボワバ族という部族の土地で、ボワム語という言葉を持っているのですが、デュラ語で会話をしています。

彼らの主食はトウモロコシ、ヒエ、アワ、ヤムイモの仲間、コメなどです。トウモロコシやヒエの粉を炊きながら混ぜていき固体状にしたトウといわれるものがよく食べられています。そのトウに様々なソースをかけて食べます。彼らのご馳走は動物の肉で牛、羊、山羊、豚(イスラム教の人は食べない)がよく食べられ、日本人になじみがないようなものでは犬、猫、ネズミ、ロバなどがあります。



日本と同じようにコメも食べるのですが、国内の生産量だけでは十分にまかなえず輸入していることもあり比較的値が張るため頻繁には食べられずお祭りの時等でないと食べられないのですが、ブルキナファソの人々はそういった環境下でもわれわれ日本人を招待してご馳走してくれます。

そんなおおらかな国民性の彼らの宗教は、イスラム教、キリスト教、現地宗教の順で多く、ボワバ族は現地宗教を信仰している人がほかの部族と比べて多くいます。それは様々なものに神が宿っていてそれに感謝し祈りと生贄(いけにえ)をささげ、時に願い事をするといったものです。葬式やお祭りの時に、マスクと呼ばれるシャーマンが儀式を行います。

マスクは、彼らには特別なものでマスクに触ってはいけません。写真を撮られるのも好みません。お金を払わないと写真を取れません。マスクの祭りは、5月頃にあります。それは雨乞いと豊作を祈願するといったもので、そのときにマスクは人を木の葉のついた枝で叩いて歩いてまわります。だから子供や女の人はマスクを怖がって近づきません。あとは伝統的な民族舞踊をします。

 続いて活動についての紹介です。ウンデはテュイ県という県の県庁所在地で農業が盛んなところですが、去年の雨季に雨が少なく乾季に水不足と食糧不足で大変な状況です。ここでの農業はすべて雨季の水量にかかっています。地域によって大規模な灌概(かんがい)農業をしている所もありますがどこかの国の援助で灌概施設を建設しており、他国の援助を頼っているのが現状のようです。

ここは雨季と乾季の2つの季節だけしかなく、だいたい5月半ばから雨季に入り10月くらいまで雨が降ります。その他の時期には雨はめったに降らず、文字のとおりに乾燥しています。農民は雨季に土地を耕し、種を植えます。トウモロコシ、ヒエ、アワあとコメも作っています。乾季に井戸などを使い小規模な灌概で野菜なども作っています。僕のいるウンデにはソフィテックスという綿の加工をしている会社の工場があり綿花の栽培が盛んです。

ここには100台くらいのトラクターがありその修理やメンテナンスが僕の仕事です。それらのトラクターは先進国で廃棄処分になったものが取引されたもので状態は劣悪といえます。またここでの修理は道具や機材がないので大変なのですが、たいへん興味深いものでもあります。型が古すぎて部品がないものや、部品等の値が張るため溶接等の修理が繰り返され原型がわからない機械もたくさん見られます。



しかしこの国のメカニシャンは大変優秀で、経験と技術を持っていてどうにか修理しています。この環境下では、僕の持つ技術では通用しないこともあります。今問題として持ち主の考えを変えていく必要を感じています。

彼らはどちらかというと裕福で耕作面積も広く、収入がかなり多いということで部品の交換修理もできるはずなのにそれを望みません。お金の管理もいいかげんで他のことに使い切って修理代が払えないような状況によく陥ります。あと機械に関する知識がないに等しく、自分の機械を管理できていません。そこを改善したいと考えています。



 しかし僕自身いまだに明確な解決方法を模索しています。強引にこちらの一存で無理やり変えようとすると反発され、それと同時に彼らの意思を無視することにもなります。まずは機械の理論を彼らに伝えることを優先に考えて講習会を開く計画です。あとはその知識を基に、彼らが納得合意し自ら進んで問題に取り組めるようにしたいです。