帰国隊員レポート             「りる」第70号より 

                                                    ヨルダン     森 佑一
                                                             平成26年度3次隊
                                         環境教育
   

『帰国報告・新たな活動』

1.隊員応募のきっかけ
前職でJICA四国の方々とお話しする機会があり、応募してみようと思ったのがきっかけです。

 もともと大学時代から国際協力に興味があり、卒業時に一度協力隊に応募したことはあったのですが、その時は残念ながらご縁がありませんでした。卒業後は地元香川県で働き、また東北での震災ボランティアに参加するなど様々な経験をする中で、協力隊というものを忘れていたのですが、前職のご縁で再び挑戦してみようと思い応募し合格。第一志望としていたヨルダンに環境教育隊員として派遣されることとなりました。
金曜礼拝(イスラム教が生活の中心にある)

 ヨルダンは大学時代に参加したピースボートというNGOが主催する地球一周の船旅で、世界中の国々を回る中で訪れた国の一つです。その時にイスラエル・パレスチナ問題を学ぶカリキュラムを受講していたこともあり、ヨルダンのパレスチナ難民キャンプにホームステイし現地の人々と交流しました。そこでの経験や学んだことが自分の中でとても印象に残っていたこともあり、今回ヨルダンを第一志望にしました。

2.現地での活動内容
自身が任期中に行なっていた活動は主に以下の4つになります。
アラブの伝統料理(マンサフ)

(1)学校巡回
自身が配属されていた教育局が管轄する学校へ巡回し、教員や生徒に対して環境に関する授業を実施しました。主には道端などによくポイ捨てられている缶やペットボトルなど、ゴミとなる身近なものを使って工作を行ない、廃材を利用して新しく物を作るリサイクルについて楽しく学べるように授業を行なっていました。
 学校巡回(リサイクル工作)

(2)環境ワークショップ
学校教員に環境教育に関する知識や授業のアイディアなどを提供することで各学校の環境教育が活性化することを目的に、環境隊員が配属されている各地域においてワークショップを年に一度開催していました。また不定期で、他職種の隊員とも協力して、障害者施設やUNRWA(国際連合パレスチナ難民救済事業機関)の学校においても環境ワークショップを実施しました。
 教員向け環境ワークショップ

(3)ゴミ拾いイベント
2ヶ月に一度、首都アンマンの市内各所で、日本人と現地人の交流の場の創出、環境美化啓発を目的に参加者を募り、ゴミ拾いイベントを開催していました。参加者は毎回20名でしたが、リピーター参加者も増え、少しずつではありましたが環境美化意識が広がったように思います。
  ゴミ拾いイベント

(4)広島長崎原爆展
業務外の活動として、JICA広島や平和記念資料館にご協力いただき、任期中に2回、広島長崎原爆展を開催することができました。一回目は広島の原爆の日である2016年8月6日に協力隊員やJICA職員を対象に実施しました。二回目は帰国前の2016年12月半ばにヨルダンの日本語学習者を対象に実施しました。現地の人々はもちろんのこと、日本人でも広島や長崎について知らないことも多く、改めて過去の戦争、平和について考える機会にできたかと思います。

3.帰国後の現況報告、今後の予定
2017年1月頭に帰国し地元香川に戻ってきました。しかし近々、国連平和大学(University for Peace)という大学院で平和構築について学ぶ為、日本を離れます。その為、今現在(2月19日)は英語学習や入学手続きに追われる日々です。

 なぜ大学院に進学するのかというと、シリアやイラク、イスラエル・パレスチナなどに囲まれたヨルダンでの暮らしの中で、多くの難民として暮らす人々と接する機会も多く、改めて平和構築の重要性を再認識し、その分野について体系的に学びたいと思ったからです。

 環境問題と同じく紛争問題は非常に複雑で難しい問題だとは思いますが、これからどんどん海外に飛び出して平和構築の分野で活動していきたいと思っています。
 ペトラ遺跡