現地隊員レポート             「りる」第65号より 

                                                    タイ       三澤 智
                                                             平成26年度2次隊
                                         理学療法士
   

『予想と現実と幸せな生活』

 こんにちは。平成26年度2次隊、理学療法士の三澤智です。

 私は東南アジアのタイで、成人男性対象の入所型障害者施設にて活動しています。身寄りがなく、地域で生活できない方を中心に約300名が入所されています。施設内で介助なく生活できる方は10%程。リハビリ面で幅広くサポートしていくのが活動内容になります。

 現在、私はタイにおいて他隊員とは違う生活をさせていただいています。活動のことから話はそれますが、ぜひ紹介させてください。

 青年海外協力隊隊員は日本にいる間に現地の全てを把握できるわけではありません。赴任する前に現地事務所で研修を受ける期間があり、現地職員と面談し、初めて職場や住居、生活環境など具体的に通達されます。それまでの情報は赴任施設の概要や要請内容、首都から○Km・バスで○時間など簡単なものです。

 私が面談の際、最初に言われた言葉は「三澤さん、何も無い所ですけど」。面談後、グーグルマップで実際に施設周囲を見た時の衝撃は今でも忘れません。施設から出て東を見ても西を見ても、道が地平線に消えていきます。お店なんて見当たりません。家がありません。詳しく調べると、この一本道を東に10Km行けば市場やスーパーがあり、西に20Km行けばコンビニやスーパーがあることがわかりました。

規定で、タイでは隊員の車・バイク運転は禁止されています。夕方、気軽に歩いて行ける距離ではありません。先輩隊員達はどんな暮らしをしているかと思ったら、住居付近に市場やスーパーがあり、自炊しています。予想していたのは先輩方のような暮らし。何も無いのでは仕方ありません。

 赴任し、私の住居は施設内の社員寮4階。この辺りで一番高い建物です。どの窓からも地平線が見えます。太陽が昇るのも沈むのも見放題。心配していた食事は、朝は総務長がお弁当を届けてくれ、昼は同僚と食べ、晩は同じ寮に住んでいる家族のお宅でいっしょに食べさせてもらっています。

 私の朝・昼・晩は全てタイ人の好意の上で成り立っています。特に晩は、最初は遠慮して休みの日に買い出しに行き自炊しようとしましたが、遠慮すると怒られます。食費を渡そうとするとさらに怒られるので、研修や会議で任地を離れた時は必ずお土産を買って帰ります。

高価な物(1000円程度)を買って帰るとやっぱり怒られます。そんな素敵な家族・同僚と過ごし、今は冷蔵庫も勝手に開けて何でも食べています。現在、タイでは30名ほどの隊員が活動していますが、こんな幸せな生活をさせていただいているのは私だけです。

 自分の活動を支えてくれる方が日本に沢山いてくださるのと同じく、ここタイにおいても活動を支えてくださる方が沢山います。家族のように接してくれるタイ人へ感謝の気持ちを込め、生活面を中心に寄稿させていただきました。次回は活動について報告したいと思います。いつもご支援ありがとうございます。


晩も皆で食べます

お昼は同僚と食べます

リハビリ室勤務の同僚と